お勧めの本
薬物依存がわかる本
毎日某芸能人の覚せい剤乱用のニュースがマスコミをにぎわせていますが、ちょうどそれにタイミングを合わせたようなピッタリの本が出ました。
「薬物依存がわかる本」 西 勝英著 西村書店
著者の紹介文
現在、治療本来の目的とは異なって使用され、これまで人類が経験したこことがない禍をもたらす薬物も出てきて、大きな社会問題となっています。現在わが国では第三期の薬物乱用期として違法薬物が氾濫し、薬物依存者の増加、急性中毒による事故、家庭生活の破壊など深刻な問題を起しています。しかし、このような薬物乱用問題については、教育の現場で、あるいは社会で啓蒙活動が行われてはいますが、薬物依存に至る過程についての情報は十分に提供されていません。本書では人が本来持ちあわせた快楽追及志向に焦点をあて、その脳内の仕組について解説を試みました。更に、違法薬物等の作用について出来るだけ平易にしかも正確に記載するように努めています。
最近の薬物乱用の問題は過去の若者を中心としたサブカルチャーの流行の現れとしての薬物乱用の時代と違って、違法薬物はある国にとって戦略的物質となって国家的な
規模で製造され密売されているという事実も指摘されている程に複雑となっていいます。 薬物の違法使用あるいは乱用という問題を解き明かすにはさまざまな因子を解析しなければならないのは当然のことであり、本書の到底及ぶところではありません。
しかし、薬物乱用の前例やリスク因子について考え理解を深めるのは薬物乱用の問題の早期発見と予防に多少なりとも役に立つのではなかろうかとの思いで、本書を執筆
いたしました。
著者は熊本大学医学部薬理学の名誉教授で一般向けに分かりやすく薬物依存のメカニズム、背景や問題点について論じる。そして脱法薬物だけでなく我々の身近にある医薬品についても依存が起こることを解説している。著者の豊富な情報量により社会問題から民俗学まで解説が及び、どの頁から読み始めても興味が尽きない。
正しく薬を使う手引書として、また有用な薬にもリスクがあることをあらためて認識させる本である。
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