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Posted by おてもやん at

2012年11月24日

信頼関係に優る治療効果はない



来年1月で93歳になる女性の患者さん。癌性頭痛の痛みを抱えている。除痛のため県外の病院まで通院している。一昨日行ってきたが痛みが止まらない。総義歯を入れていてそれが合わなくて痛いのかと、家族が連れてきた。入れ歯は安定し当たって痛いところはない。入れ歯から離れた筋肉を押さえると激しく痛がられた。そこで痛み治療を検討し、レーザーやacuscopeそしてYNSA(山元式新頭鍼療法)を実施してみた。

付き添いの娘さんはお母さんが「家族みんなでよくしてくれたのにお礼ができなくなった」と言って弱気になっている、もう最期だと覚悟しているようだと報告された。でもスガ歯科に来るときは元気になるんですよと来院日を待ち焦がれている様子。癌性疼痛を抑える薬も効かないらしい。なんとかしてあげたいが医療機関でどうしようもないものがわれわれで改善すべくもないが、うちでできる治療をやってみた。終わりころに娘さんが顔色がよくなったと言われ、本人も額の腫れが引っ込んだと言われた。

 診療室の書棚に収納している痛みや東洋医学の医学書を眺めて、先生はよく勉強してあると褒められた。信頼関係ができると治療もスムースに運ぶ。治療の最後に何度も手を合わせて感謝された。

 帰宅後長女の方から電話が入り痛みがなくなったと興奮した口調で報告があった。そして気分がまた前向きになり頑張ろうという意欲がでてきたと喜ばれた。今度痛みが出たらまたお願いしますと家族の期待が高まっている。とても自分の力ではこの痛みを抑えることはできないことは自明だが、信頼されるだけで治療効果は上がる。患者さんが動ける間はq.o.l向上のためお手伝いしたいと考えている。
  


Posted by kenkouarisa at 16:39Comments(0)痛みをとる

2012年11月07日

線維筋痛症と顎関節症のつながり ①



先週末は日本口腔顔面痛学会に参加してきました




そのなかでのポスター発表で

顎関節症患者さんで線維筋痛症を併発した患者さんの症例が報告されました




10年以上顎関節症で治療を受けていたが改善せず、途中でうつ、慢性疲労症候群、パニック等併発し、そして5年前より線維筋痛症を発症した女性患者さんの症例報告でした。当然のごとくドクターショッピングを繰り返し、治らないまま今日に至っているケースです。

 

全身の痛みや不定愁訴があるものですから、何科がメインか分からず、それぞれの科が別々の治療をしているようです。




3年前には口が5mmしか開かなくなり現在の歯科クリニックを受診しているので、もしここのドクターが顎関節症と線維筋痛症のつながりを知っていれば、このようなバラバラな治療でなくもっと治癒に結びつく総合治療ができたのではないかと感じました。




線維筋痛症の患者さんの8~9割に顎関節症の併発が見られるという日本大学医学部心療内科の村上正人教授の研究があるにもかかわらず、まだ歯科医師に線維筋痛症の概念がなく、この例のように顎関節症の治療だけで他科を紹介してしまうケースがほとんどです。




このケースのように線維筋痛症の発症に顎関節症の関与が明らかに疑われるケースでは歯科医師の役割は重要です。






いま顎関節症の7割はほっといても治ると積極的な治療は行わない歯科医も増えてきました。わたしは顎関節症由来の線維筋痛症患者さんを多く見てきた経験から、顎関節症が治らないまま慢性疼痛症候群から線維筋痛症に移行する症例が少なからずあることを発見し、難治性の線維筋痛症で苦しむ患者さんを診るに付け、すべての病気は早期に軽度なうちに治療すべきであると思います。ガンだから早期発見早期治療が必要で、顎関節症は様子見でよいのでしょうか。それはこのつながりを知らない人たちの放言にしか取れないのです。すべての病気に予防と早期治療が大切だということは一般の方のほうがよく理解されておられるようです。




  


Posted by kenkouarisa at 20:26Comments(1)痛みをとる

2012年11月02日

口腔顔面痛学会に行ってきます



明日から2日間にわたり

東京の慶応大学病院で

日本口腔顔面痛学会が

開催されます




大震災があって以来

あれほど行っていた東京が

本当に遠くなりました




最先端の学問領域なので

情報を集めておかないわけにはいきません




そういう訳で

みなさまには3日(土)は

休診でご迷惑おかけしますが

何卒ご容赦ください
  


Posted by kenkouarisa at 12:00Comments(0)痛みをとる

2012年11月01日

ビルの中にいないもの??がいた

昨夜10時頃

診療所の戸締まりをして

廊下に出たら

なにやら怪しい黒いものが

向こうに飛んでいきました



うわっ!!  蛾!

と思ったが

にしては大きいし

鳥にしては小さいし

動きもぎこちないし

飛んだり床に落ちたり

かなり疲れている様子



恐る恐る近づいてみると

雀を一回り小さくしたような

黒っぽい小鳥でした





必死で脱出しようと

もがいていたようで

疲労困憊に見えました



急に寒くなったけれど

昨日まで加地ビルの

大型窓は全開でしたので

昼間に紛れ込んだのでしょう

それが閉められて出口が無くなり

慌てたのでしょう



なんとか逃がしてやろうと

重たい窓を全開にすると



野鳥は廊下の途中で

1回休んで

飛び出して行きました



こんな市街地中心部の

ビルの中での出会いは

懐かしさと安らぎを覚えました
  


Posted by kenkouarisa at 19:30Comments(0)スガ歯科日記