2014年03月09日

顎関節症から線維筋痛症になる可能性①

海外で慢性疼痛から線維筋痛症になる可能性が35%あるという論文が出ています。Lapossy E et al, The frequency of traansition of chronic low back pain to fibromyalgia. Scand J Rheumatol, 24:29-33, 1995.


 慢性的な痛みを抱えた女性患者さんが15年後どうなったかを調査した研究によると、実にその35%が線維筋痛症に移行したという論文です。痛みですのでその期間誰もほっといたわけではないと思いますが、治らず悪化すれば線維筋痛症という難病につながる可能性があるという報告です。
 では歯科領域で慢性疼痛を引き起こす病気の代表は口腔顔面痛や顎関節症でしょう。その名前から顎周辺の限局した痛みととらえられますが、顎の痛みはもとより、頑固な頭痛、頸肩の痛み、頸肩腕症候群等と関連していることがよく見られます。歯や顎も身体の一部なのですが、どうしても身体と関連づけて考えられることが少ないようです。
 痛みを抑える薬に頼るより一度噛み合わせを診てもらったほうが根本的な治療になり再発を防ぐことになる可能性があります。


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Posted by kenkouarisa at 18:46│Comments(0)痛みをとる
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